ITソリューション
輸送用機器メーカー向け
基幹システム
更新プロジェクト
原価計算システム開発事例
プロジェクト概要
- 業種
- 輸送用機器メーカー
- プロジェクト名
- 基幹システム更新プロジェクト(基幹システム=販売管理、顧客管理、原価管理、生産管理、CRM)
- 開発期間
- 13ヶ月
- 開発工数
- 60人月
- 機能数
- 43機能
- PG本数
- 74本
プロジェクトの目的
- ①上場審査のための内部統制(J-SOX)に対応する。
- ②BIポータルを導入し、社内で業務管理・報告用に行っているデータ分析結果を共有する。
- ③メインフレームにて稼働しているシステムを、オープン系システムにマイグレーションしダウンサイジングを実現する。
システムの標準化を行い、システム開発における生産性向上およびユーザオペレーションの共通化を実現する。 - ④製造実行システム(MES)を再構築し、在庫管理の精度向上、生産実績・生産効率・品質管理情報のタイムリーな集約などを目指す。

システム更新後の効果
- 内部統制対応として、セキュリティ認証を強化し、監査証跡の記録を実現。
- BIを活用して、ユーザ自身の手により柔軟で即時性のある分析が可能となった。また、これにより開発コストを低減することができた。
- 基幹システムを、オープンシステム・共通フレームワークで開発したことにより、生産性が向上。また、GUIが共通化された。
- 製造実績が即時に在庫管理へ反映され、MRPの精度がアップした。
- 基幹システムとMESが一体になったことにより、データ入力の手間が半減した。
- システムが工場間で微妙に異なっていたが、共通化されることにより工場間のばらつきが吸収された。また、保守が一元的となった。
弊社のアプローチ
COBOLからJavaへのコンバージョンを行う場合、言語による設計思想が大きく異なるため、旧来の設計に引っ張られてJavaの特性を活かせないような構造にならないよう注意しなければなりません。
また、今回のようなメインフレームからのマイグレーションでは、設計書が不足・陳腐化していてソース解析が必要になることもあります。
弊社では、このような案件の実績が多数あり、COBOLとJavaどちらも経験豊富な技術者が揃っておりますので、既存の機能を忠実に再現しつつ、Terasolunaフレームワークの高い生産性を活かした設計をすることができました。
その効果は新機能の追加時にも存分に発揮され、開発にかかった工数は通常の70%程度と大幅に削減されました。
エピソード
今回のプロジェクトでは、ソフエルは原価システムのマイグレーションと機能追加を担当しました。
原価計算におけるポイントとしては、どこまで精度を向上できるか、ということが挙げられますが、その根本となる情報は生産管理側にあります。
しかし、今回のプロジェクトでは生産システムも同時期に開発を行っており、十分な精度を確保できている状態とは言えませんでした。
開発時には、常にそのことを念頭に置き、原価に問題が認められた場合は、その原因を速やかに分析し、生産情報の精度向上にフィードバックできるようにしました。
例えば、生産システムで棚卸在庫数が合わずに苦慮していたところを原価システムの分析ツールで原因を特定し、解決に一役買ったことがあります。
こうして合計10社以上が参加し、1年半に渡ったプロジェクトは、無事にサービスインを迎えましたが原価開発チームが果たした役割は非常に重要なものでした。